おばあちゃんがそう言うと、父さんは言葉を濁した。
すると母さんが、おばあちゃんに言った。
「私、この子を産んだら、死ぬかもしれないんだって」
おばあちゃんは、目を見開いた。
状況が読み込めていないおばあちゃんは、何も言えないでいた。
その時、父さんが口を開く。
「お義母さんも知っての通り、最近、優美の体が、かなり弱ってきているんです」
父さんがそう言うと、おばあちゃんは頷いた。
「お腹にいる子を産むな、なんて言いません。会えるのをとても楽しみにしているので」
そう言った父さんは、いつもの堅そうな顔を、少し柔らかくさせた。
しかし、次の瞬間、いつもよりも堅い顔になったことに気づく。
「しかし、この子が産まれてくるのと、優美が死ぬのはイコールではない。だから自分は、帝王切開を勧めたのですが……」
「自然分娩が良いって言い出したのね」
おばあちゃんは、父さんを見ながら、そう言うと、父さんは渋い顔をして頷いた。


