「いや、ごめんごめん」 「もー、謝る気無いでしょー」 私がプンスカ怒ると、優太は、「そんなことないよ」と言って、また笑った。 「あ、誕生日、なにもしなくていいからね〜」 と、そんなことを言う。 「え、でも……」 「いいんだよ。俺、そもそも誕生日を祝ってもらったことないし」 ……え? 「どういうこと?」 私がそう聞くと、優太は悲しそうに微笑んだ。