優太は、ゆっくりと、私を見て言った。 「楓花は、確かに婚約者だ」 「ほら、結婚するんでしょ?」 「あぁ、卒業すれば、籍を入れて、いずれ結婚するだろう」 ……やっぱり結婚するんじゃん……。 「だけど、相手は俺じゃない」 ……え? 「どーいうこと?」 私がそう聞くと、優太は言う。 「楓花の婚約者は、俺じゃなくて、俺の兄ちゃんだ」