レンの横顔をじっと見つめて。
届きそうで届かない、思いや距離に胸がきゅうぅっと苦しくなる。
『振られるって分かってても……やっぱり好きなの。
この想いも、届かなくていいから伝えたいの────』
かぐや役の女の子が天王役の男の子に告げる。
その目は、すごく切なそうで────、心を奪われる。
……不思議。今のあたしとぴったり重なってるみたい。
実行委員も、フツーの生徒も、みーんな釘付け。
学校中が注視して。
届かなくても、いい────。
振られても、いい────。
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