「落ち着いて。これ、劇」
突然上から声が降ってきて、あたしの手はレンにぎゅっと包まれた。
「ちょっ、レン────!分かってるから……っ!離して……!」
さすがのあたしも殴り込みに行かないってば……!!
あぁ、もう。このままずっと手をつないでるわけには行かない。
だ、だって、だってだってだって、これじゃ、心臓が持たなくなる────!
「ダメ。いつ殴り込みに行くか分かんなくて怖いから離せないし、離させない。
……ついでに離さない」
────ドキン。
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