森の迷いグマ

『ありがとう。君のおかげだよ。
 君が現れなかったら……僕はクマのまま、永遠に森をさ迷い続けていた。
 これで魔女から、国を取り戻すことができるよ』

『じゃあ……もう行っちゃうの?
 クマさん、王子様になっちゃったから、もう会えないの?』

 女の子は、もうすぐお別れだとわかると、悲しくて寂しくてしかたありませんでした。

 それに、クマさんじゃなくなったから、女の子のことを忘れてしまったのではないかと、すごく心配でした。

 すると……

『国を取り戻すことができたら、また会いに行くよ。

 だって君は……僕にとって、大事なコだから』

 王子様はクマさんの時と同じことを言いました。王子様になっても、中身はクマさんのままでした。

 女の子は、とてもうれしくなりました。