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「…いかげん、起きなさいっ。休みだからって、いつまで寝てんのよ」



お母さんの声がして、はっと目を開ける。




「いま、何時?」




「自分で確かめなさい。まったく!凛華は朝早くから撮影に行ってるのに。華美、あんたって子は…」




「ん〜…お姉ちゃんはお姉ちゃんだもん。私は私……ってぎゃあぁあ‼︎‼︎‼︎」





ぼーっと目を動かしながら時計を見て、私は慌てて悲鳴をあげた。



「な、なによ?」




もう、11時半じゃんっ‼︎‼︎‼︎‼︎




「やっばい‼︎‼︎急いで準備しなきゃ」




「?まあ、いいけど。じゃあお母さんは降りるから」



「はいはーい」



上の空で返事をしながらクローゼットから洋服を引っ張り出す。




たまたま手にとったのは、薄いピンクのワンピース。



もう、なんだっていいや。