勢いよく開けられた病院のドア。 「ちょっとちょっと! 大事な親友こと幼馴染を放っておいてなにいちゃついてんのよっ!」 そこに居たのは沙耶と圭だった。 『さ…や…、け…い。 …なんで、ここに?』 近寄ってくる2人に少し顔を引きつらせながら、後ずさる莉茉。 「莉茉が運ばれたって聞いてずっと前から見舞いに来てたんだよっ!! っていうか、莉茉っ! ちゃんと人の話を聞いてよ! バスケの日、莉茉のところに私と圭が行かなかった…ううん、行けなかったのは… 莉茉のために春希君を探していたからだよ」