セカンドパートナー


 言われた通り横向きに寝そべると、起きている時にはさほど目立たない胸の膨らみがあからさまになった。

 それを見て並河君は熱っぽく目を潤ませた。気付いた私も、体の中に甘い蜜を落とされるような感覚を覚えた。

「さっき、元気なかったな。何があったの?」
「……美季と絶交することになった。セカンドパートナーに反対されて……」

 話さないつもりだったのに、話してしまった。薄暗い室内。並河君の視線は、良くも悪くも私の気持ちを素直にさせる。

「……昔から人と関わるのが苦手で、だから今も、なるべく人と接しなくていい仕事してる。そんな中で、美季と羽留は本音を言える唯一の友達だった。
 私は悪くない。そう言って羽留は励ましてくれたけど、100%そうは思えなくて……。私の行いが美季を傷つけたんじゃないかって、少し思ってる」

 私の選択は誰も傷つけないもののはずだった。でも、実際は違ったのかもしれない。

「美季がいない生活が寂しい……。ごめんね、並河君の前で、こんな話」
「遠慮しないで。話してくれて嬉しい」
「……うん」

 並河君は確信したように言った。

「縁があるなら、またどこかで必ずつながれるよ。俺達が再び巡り会えたように」
「……!!」

 私達は同じことを思った。書道教室の前で再会できたのは運命。

 どれだけ長く日本を離れることになっても並河君が私の住む市内にアパートを借り続けたのは、偶然私と出会えることを期待してのことだったと、打ち明けてくれた。

「そうだったんだ。知らなかったよ。嬉しい」