セカンドパートナー


 私がモデルになれば、並河君はまた絵を描けるようになるだろうか?

 私も、嫌われる不安に囚われることなく並河君に素直な気持ちを話せるようになるだろうか?

 これも、私達のためーー。

 しばらく考え、私はうなずいた。

「……分かったよ。モデルになる」

 並河君の観察眼は鋭い。私の気持ちを余すことなく暴いて絵に表現するだろう。とてもこわい。でも、並河君の力になりたい。

「並河君は私のことを支えてくれた。つらくてもがんばってこれたのは、並河君のおかげだよ」

 覚悟を決め、私は着ていた服を脱いだ。一枚一枚、ゆっくりと。

「詩織……!」

 並河君は動揺した。

「無理しなくていい…!」
「してないよ。私が見せたいの」


 直接触れ合えないのなら、視線で抱いてーー。


 並河君のことを、今は求めない。だから、その分の気持ちを、体ごとぶつける。

「並河君の仕事がうまくいくなら、このくらい……!」

 こんなこと今までやったことがない。もちろん裸婦モデルなんて未経験だ。並河君の前で肌を見せるのは、これまでのどの男性経験とも比べものにならないほど恥ずかしかった。

「……分かったよ。ありがとう。詩織」