セカンドパートナー


「感謝してるけど、それでも、大切なところで気持ちに気付いてもらえないと、不安になる」

 優人から気持ちが離れていきそうで。夫婦でいられなくなりそうで。それが怖かった。

 現に、ここ1年、優人と抱き合っていない。

 優人はその気になって誘ってくるけど、疲れて寝たフリをし、かわしている。義家族への不満やストレスが高じて、とてもそういう気分になれない。

 優人への気持ちがとうに冷めているのかも。そう思う夜もある。

「この先、また、同じように不満爆発させるかもしれない」
「そうだね。俺も、すぐには変われないと思う。あまちゃんに親との付き合いを強制する気はないけど、実家とは今後も関わっていかなきゃならない。この先も同じようなことであまちゃんにつらい思いさせるかもしれない」
「……そうだね」
「俺なりに考えるから。どうしたら今の状況が良くなるのかを……」

 優人はそう言った。

 結局、しばらく経っても、状況は変わらなかった。何年先もこのままだろう。

 それはそうだ。10年という結婚生活でできた義家族との溝は、今さら埋まるものではない。優人の力に期待するのはもうやめた。


 夫婦は他人同士。長い年月の中でそばにいることが普通になって、お互いに甘えが出ていたんだと思う。

 旦那なら気付いてくれて当たり前。
 旦那ならかばってくれて当たり前。

 それは、私にとっての当たり前であって、優人からしたら当たり前のことではない。

 妻なら受け入れてくれて当たり前。
 妻ならそばにいてくれて当たり前。

 それは、優人にとっての当たり前であって、私からしたら当たり前のことではない。