セカンドパートナー



 ーー通学路を歩き、想いを伝え合い、キスをした。無邪気に笑い合った外周の散歩はとても楽しかった。


「……並河君。もう戻ろ。秋月さんが待ってる」
「詩織……?」

 田中さんの話をして傷つけたと思ったらしい。並河君は思いつめた顔で私の手を引き寄せた。

「怒ってる?」
「怒ってないよ。そういう経験、誰にでもあるよ。責めるつもりないし、話してくれてよかったと思ってる」

 並河君には言えないけど、私だって彼に言いたくない過去が山ほどある。

「じゃあ、どうしていきなり帰ろうなんて言うの?」
「秋月さんじゃなくてもいい。心から好きって思える人と結婚して幸せになってほしい。連絡先も、お互いに削除しよ。並河君と不倫はしたくない」

 この前、電話で別れ話をした時、並河君も同じことを思ったはず。

 本当は永遠に独り占めしていたい。飽きるほどそばにいたい。

 でも、日本の結婚は一夫一婦制。二人の男性を同時には愛せない仕組みになっている。不倫は法にも触れる立派な罪。