セカンドパートナー


 そんな時、並河君からメールが来た。いつも通り、美大での出来事をはじめ、私の近況を気にかける内容だった。

 もう、友達として割り切れているはず。大丈夫。

 それなのに、ここに並河君がいないことがものすごく寂しく思えた。強烈に肌を刺すように、人肌恋しい気持ちにさせられた。

 その頃、幼なじみの美季は元カレとの別れから立ち直り新しい彼氏と幸せそうにやっていた。大事な講義をサボるくらい楽しそうだった。

 実にシンプル。並河君以外の人を見ればいい。私もそろそろ新しい恋ができるのではないかという気がした。

 その一方、自分に言い訳していた。ゼミの彼に抱かれたのは酔いのせい。

 誘われるがまま彼が一人暮らしをするアパートに行き、話をし、キスをされ、好きだという言葉を聞きながら服を脱いだ。

 ゼミの彼が見せるひとつひとつの仕草に、並河君の影を重ねた。そしたら、苦しいほど幸せで涙がこぼれた。

 夜の幻。ひとときの夢。それでいい。

 一度“初めて”を失ったら、彼氏を作ることや性交渉への抵抗は一気に低くなった。

 恋愛うんぬんを深く考えるより、好きになってくれる人とどんどん付き合っていった方が楽しいと思えた。

 過去を引きずりウジウジしがちな自分を変えたかった。色んな恋を知っていい女になりたかった。