入家 皐月は普段は猫被ってる
彼の本性をみんな知らない
「さつきくーん!!」
キャピキャピ系女子がサッカー部の応援、否、入家 皐月を見に来てる
放課後、校内に響く黄色い声が
鼓膜をぶち抜きそうだ
「あんた、言葉使いきたない」
隣を歩く、ラブちゃんが辞書で私の頭を叩く
当然、紙の英和辞典だ
いたいつーの
「入家君って帰宅部じゃないの?」
「よく、助っ人に呼び出されてんのよ。
ほら、運動神経いいでしょ。」
「ふーん、なんの為に?」
「さあ、ボランティアじゃないの?」
ボランティア?まさか、ありえない
きっと、裏取引があるに違いない
「あーん、もう、かわいいし、かっこいいしー目の保養よねぇ。」
「皐月くーん、がんばってー!!」
入家 皐月が彼女たちの声援に応えるようにゴールを決めると
女子共が一気に盛り上がる
当の本人は涼しい顔してにっこり微笑んで彼女たちを見る
「……うわぁ、ありゃ、またファンが増えるぞ、こりゃ」
長身のラブちゃんが頭をかかえて、苦笑い
「……胡散臭いよね、ほんと」
「……でも、あんたら付き合ってるんでしょ?」
ラブちゃんが不思議そうな顔で私を見る

