「はーい。
俺のこと何か噂してた~!?」
明るく入ってきたのは、輝君だった。

えぇっ…!?

「あっ…輝君!?な、何で家に!!」
驚く私と雪乃。

「…それが…」
そう説明しようとしたら悠斗が帰ってきた。

「コイツ…出戻ってきたらしいぜ…ったく」
帰って来るなり輝君を見て溜め息を吐いて言ってきた。大学が一緒だからすでに知っているみたいだ。

「実はさーアレから海外に行っていた親父も帰って来て…その事を話したら
『それは、いい心掛けだ!しかし、この家だと成長出来ないからもう一度行って修行として出直して来い!!』と言われて追い出されちゃってさ。
今度は、家出としてじゃ無く修行としてココに来ちゃった」
満面の笑顔で言う輝君。

な、何ですって…!?

『………。』
言葉に出ない私と雪乃。

「あれ?びっくりした?
早く戻れたんだけど…色々手続きしてたら遅れちゃって。
そんな訳でこれからまた、よろしくね」

「輝くーん。あの悲しかった気持ちを返せ~!!」
そう言い輝君を怒りをぶつける私と雪乃。

「うわぁ~ん。ごめんなさ~い」
慌てて逃げる輝君だった。