「2人共大変だぞ。
麻衣ちゃんの両親が帰って来るんだって!!
しかも、5月に…」
慌てながら輝君が言うと

「え~そんな~!!?」

「はぁっ!?また何で急に…?」
不機嫌そうに言う悠斗。

「ごめん。
私の親って…そそっかしいから急に決めちゃって」

「麻衣ちゃんが悪い訳じゃ無いんだから元気だして
仕方が無いよ…いつか、そうなるはずなんだから」
励ましてくれる輝君。

「そうだよ。
少し早くなっちゃっただけだよ…残念だけど」
雪乃もそう言ってくれる。

「はぁ…仕方がねぇーか。
新しいアパート探さねぇとな」
頭をかきながら溜め息を吐く悠斗。

ズキッと胸が痛む。

「皆…ごめんなさい」
しゅんと落ち込んでしまう。

「…お前が悪い訳じゃないから
自分を責めるな」
悠斗は、そう言いと私の頭を軽く
ポンポンと撫でるとバイトに行ってしまった。

「………。」