走りまわって疲れた・・・・。
よく考えたら・・・
場所わかんないの・・・・・。


だから、ここに来た。
ここにいる気がするから。
あくまでもかんだけどね~。

愛「・・・・いないか・・・・。」

そんな都合よくあらわれないよな・・・。


  ガサ・・・


愛「誰!?」

庵「・・・やっぱり来た。」

愛「庵。」

なぜだろう・・・。
こんなにも落ち着いている。

もうあんな姿は見せたくない。
総長として、アミとして。

覚悟はもうできてる。

庵「二人きりで会えてうれしいよ。」

愛「庵。」

庵「夜は寒いね・・・
  冷えるだろう?」

愛「庵!」

庵「・・・家に来なよ。」

愛「・・・・・・分かったわ。」


静かな夜。
誰も通らない薄暗い道。
遠くに見えてくる大きな家。

愛「(こんなとこにあったんだ・・・。)」

周りには何もない。
あるのは木と静寂。


深呼吸をして

愛「お邪魔します。」

庵「どうぞ。(ニコ)」

庵は優しく笑う。
他の女の子ならみんな騙されて顔を赤く
染めるだろう。
私もそうだった。
でももう騙されないけどね。

庵「この部屋で待っててね。」

そう笑顔で言って部屋を出て行った。
この部屋は昔の家と同じ造りのようだ。
家具のおき方でさえ変わっていない。

愛「(よく覚えてるな・・・。)」