顔を上げた宵に、安心させるために微笑む。
「大丈夫。後は、ワタクシが何とかするわ。ここまで絞れたのだもの、何とかなるわ。」
「聖凪…」
上目遣いに、アタシを見上げてくる宵に、拳を握り締め「大丈夫」と遣ってみせる。
すると、宵もやっと顔に笑みを戻した。
宵を見ていると、もう一人妹が出来た様な気になる。…聖よりかも、数段しっかりしているのだけれど。
「よしっ!!」
突然そお言うと、宵は勢いよく、その場に立ち上がった。
「どうしたの?」という視線を向けると、
「もう一調べ、してくるわ!!今度はきっと、有力な情報を持ってくるわねっ!!」
と言い、バッと邸を飛び出して行った。
「よ、宵様っ!?」
天狗達は、アタシを一睨みすると、あわてて宵の後を追いかけて行った。
もう一度起こった突風に、女房たちが「何事か?」と集まってきたが、適当に言い繕った。
そして、ずっとその場に控えていた玄武が、
「…本当に慌ただしい奴等……」
とポツリと呟いていた。
太裳も、何も言ってはいなないが、同じ気持ちな様で、不機嫌そうに頷いていた。
「では、ワタクシも出ようかしら。宵が言っていた「入れない」と言うのも気になるし、入内までに事を終わらせないといけないから。」
「こんな昼間から?昨日とは違って、都を出るのじゃないのよ?都の中心に行くのよ!?」
少し怒った様に玄武が話す。
「でも、今宵は宴で邸を抜け出せないし…」
少し弱気で答えるアタシに、玄武が続ける。
「今日が駄目ならば、明日行けばいいじゃない。聖凪一人で都を歩かせる訳にはいかないわっ!!」
「どうしても行きたいのなら、お供でもつける事ね。それ以外は、認める事は出来ないわ!!」そお言って、玄武はそっぽを向いてしまった。


