「玄武も真子の身を案じているのです。そしてされによって姫のお心の負荷にならぬようにと。」
姿を消した玄武を取り成す太陰にため息をもらす。
「それは物凄く分かり辛いけれど、薄々は感じているわ」
天将たちの「薄々しか感じさせない玄武も凄いものだ」と言いたげな顔に肩をすくめる。
天将の心配も嬉しいのだが、もう少し自分を信頼して欲しいとも思う。私もいつまでも守られている側ではないのだ。
そんな考えが読み取られていたのか、天空が私の頭をくしゃりと撫でる。
「それは無理な相談だな」
「天空は天将一、姫の事を案じていますからね」
くすりと笑う太陰を天空が一睨みする。物凄い眼光である。
「さて、真子は上手くやるかしらね」
ここからは直接見ることは出来ないが、梅壺の方へと視線と意識を飛ばす。
本当に危険はないはずなのだが、心配はしてしまうものだ。真子を預かっているのだから尚更。
「玄武ほどではありませんが、やはり私も少々納得のいかない部分もあります。姫の御身を狙うような、者ですから簡単に信用は出来かねます」
実際に毒の付いたくないを投げられたり、殺意を投げられたりしているため強きで否定が出来ないのが情けない。
しかたなく、下手な作り笑いでその場は流す。
「ですが、根幹は姫を信用してみましょう。」
我が主の事なのですから、と優しい笑みを浮かべる六合に嬉しくなる。
「ありがとう」
真子が戻ってくるのも、その時の玄武の表情もいっそう楽しみになった。


