ボクの名はトミー。
しがない、幼稚園児さ。
それにしても、男の朝ご飯は、バターをたっぷり塗ったトーストと、ママの作ってくれた砂糖たっぷりのホットミルク、それに、かたゆでたまご(ハードボイルド)にかぎる。
間違っても、ボクは、白米にみそ汁、それに、納豆なんていう朝飯は食べないんだ。

「トミーく~ん、むかえにきたよぉ~」

おっと、ボクの愛しの安那ちゃんが迎えにきてくれた。
さてと、幼稚園に行こう。

「おはよう、アンナちゃん。今日もカワイイよ」

安那ちゃんはちょっと照れながら、

「ありがと、トミー君。このお洋服ね、安那のお気に入りなの」

と、はじけるような笑顔で言った。

「そうなんだ?ホントかわいいよ、アンナちゃん!それに……」

ボクはそう言いながら、安那ちゃんのスカートをちょいっとつまみ上げた。

「このクマちゃんパンツも最高にカワイイよ!」

そのボクの言葉に対する、安那ちゃんの答えはコレだった。

「トミー君のばかぁ~、えっち、変態~!」

そして、ボクのほっぺに安那ちゃんのビンタが炸裂した。

マッタク、安那ちゃんは、カワイイんだけどさ、ちょっと暴力的なんだよね。

「ゴメンね、アンナちゃん。もうスカートめくりなんてしないから、許してよ」

とりあえず、ボクはパパ直伝の平謝りで、安那ちゃんに謝った。

この技はね、ママが怒った時にパパがよくやってるんだ。
すると、不思議なことに、ママはパパを許しちゃうんだよなぁ。