「でもね、この人の子供のことで相談があるのよ。」
「え・・・?!」
「俊之さんの赤ちゃんの検診があるの。父親なんだから一緒に来てもらわないと困るわ。
ハネムーンで忙しいなら他の日でもいいのよ。都合のいい日を教えてね。じゃあ。」
「おい!待てよ!! 美由紀!!」
「俊之さん! 今のどういうことなの?! 赤ちゃんって何なのよ!!」
「今の話はどういうことですか? 説明してください!」
「いや・・・・これは、その・・・」
「どういうことなの?!」
遠くに聞こえる悲鳴のような声に罵声も混じる。
私は自分の新たな人生を歩くわ。
だけど、この子の父親は貴方よ。
そして、父親を奪ったのは同僚の女。
貴方たちの新しい人生は貴方たち二人だけで築いていくものではないわ。