3月。 志望校の合格発表を1週間後に控えた卒業式。 相変わらず君は人気者で、たくさんの友達に囲まれていた。 「ことりちゃん!私達が他の男子引き付けるから、その間に告白してきなよ!」 「うん…。ありがとう」 ガタガタ足が震えだした。 ダメよ!自分!こんなんじゃ、ダメ! 必死に自分に言い聞かせる。 友達が他の男子をひきよせ、君は一人になった。 大丈夫…。 卒業証書の入った筒をギュッと握りしめ、私は君に声をかけた。