今日は、ここのおじさんもおばさんも家を留守にしていて、朝からここのことをまかされていた。 「……え、……いま……なん、て……?」 受話器を耳にあてたまま、一点をみつめるここ。 その声は、かすかにふるえていた。 「ねぇ、うそでしょ!?おばさんっ!うそだって言ってよぉっ……!」 電話をしながら泣きくずれるここを、とっさにささえる。 電話の内容をしらない俺は、この状況をまったく理解ができない。