そんな時だった。

「倉本!巽!」

休憩室に血相変えて駆け込んできたのは、刑事部長だった。

「どしたんスか刑事部長。興奮すると血圧ヤバイすよ」

からかうように言う巽に対し。

「バカモン!それどころじゃない!」

刑事部長はまくし立てた。

「例の爆弾魔からの犯行声明が、新聞社に送られてきたらしい」

「何ですって」

倉本が身じろぐ。

何故今更になって、犯行声明など送ってくるのか。

これ程数多くの爆破事件を起こしておいて、何故今更。