「赤ずきんさん!!」 それは、いつだか別の森から駆け落ちしてきた、狼の恋人、赤ずきんだったのです。 いつもとは違う場所で出会ったため、赤ずきんは驚いたように狼を見つめました。 「あら、狼さん、どうしてこんなところに? 見覚えのないレンガのお家があるから、どうしたんだろうと見に来れば。」 「ああ、これは赤ずきんさんと僕のための新居です。」 狼は嘘八百を飛ばします。