「俺ぇ、手先は器用なんだよな」 あー。 糸切れてっから。 俺のネックレスからとっちまうか。 よしよし。 何とか出来そう。 さっさと作り直すと、何とか形になった。 「ほらよ」 「あ...」 顔をあげて、ブレスレットを眺めた女は。 「ほんまにありがとう...」 そっと微笑んだ。 俺の瞳がゆっくりと見開いていく――。 その時ひらひらと桜が舞い落ちていった。