「そ、それで? 帰国させてどうするって?」 「許嫁にしようって」 「...そう」 やっぱり、あたし達の恋愛は、向こうの親からしたら、ままごとなんだろう。 第一あたしは庶民。 そんな許嫁の話なんて無縁だ。 「唯、先輩の親が居る家教えて」 「えっ?どうする気?」 「行くの。そこに」 「え、えぇええっ!!?」 こうしちゃいられないじゃん。 あたし、まだ先輩の親とは会ったことないんだし。