ずっと過去を責めていた先輩。 苦しめた過去なんて。 簡単に忘れられないだろうし。 「先輩は何もしていませんから」 「...ありがとう」 先輩が不意に足を止めて、あたしを抱き寄せた。 「先輩...好きですよ」 「...うん」 微かに震えている先輩を。 あたしがしっかりと受け止めたい、と強く思う。 「ねぇ、かすみ...。 俺と結婚しよう?」 「はい...ずっと待ってました、その台詞..」