はっきりと言うと、ゆっくりと先輩を見上げた。
(そう..。
唯から卒業した日に言われた。
先輩には重い過去がある、と)
「ははっ、何言ってるの?
僕とまいは、この息子さんのせいで、酷い目に遭ってるんだよ?
何も知らないからって」
ひろさんの言葉は、少し慌てたようで。
先輩の表情は、ずっと俯いたまま。
「先輩、大丈夫ですよ。
あたしは信じていますから」
柔らかく笑みを見せると、ようやくいつもの先輩の表情に戻っていく。
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