能天気に聞いてきたまいに、かなりイラついたが。 そこは抑える。 「まいは馬鹿だからね」 「何よ、それ?」 「恋愛をままごととか考えている、君には。 多分分からないと思うよ」 久しぶりに対面した幼馴染を冷たく突き放す。 第一、俺はまいのことが苦手だ。 昔から、俺をよく振り回してたし。 何をしても、ただ馬鹿にされて――。 「へぇ、トラウマは消えてないみたいねぇ? 唯に助けてもらった、馬鹿な思い出が」