あたしはその人から離れる。 「馬鹿で結構です。 それでも好きなんですから」 すぐに彼も立ち上がり、あたしを見つめた。 「ふぅん? 根性はあるようだけど...。 許嫁は結構無理だよ? 君がでしゃばるよりも、その息子さんに頼めば―」 「あたしは....先輩にふさわしい人になりたいんです」 「え、先輩?」 「あ...」 (つい、余計なことまで...) でも彼がすぐに、悲しげに俯いていた。 あたしは気になって、彼をしばらく見つめた。