その、ききおぼえのある音に、あたしは、信じられない思いでポケットをまさぐった。 お守りケータイを取りだす。 電波がたっていた。 ゴウダの名が浮かびあがっていた。 「はい」 「よう、おれ。復活したぜ」 あたしは、声もでない。 「なあ、おまえ、いいかげん、そのしけた町、うんざりだろ? おれと来いよ、愛の逃避行しようぜ。車でむかえに行く。そうそう、おれ、免許取ったんだ」 通話がきれた。 あたしは、めまいをおぼえた。