「すこし、考えさせて」 返事を待ってもらった。 ナカガワがいいというのだから、付き合えばいい、悩むことはない。 と、わかっていながら、悩んでしまう。 あああどうしよう。 ゴウダとなら簡単だったのに。 気づいたらいつも、奪われたあとだった。 空き缶タワーにのぼっている感覚を、またしてもおぼえた。 右におちるか、 左におちるか。 運まかせ、 気分まかせ。 そんな、ゆらめいた気持ちで下校していて、とつじょ、腕をつかまれた。 「ケータイ弁償しろ!」