1円。 郵便局を出て、めまいにたえきれず、道ばたにしゃがみこんだ。 もう、二度とふたたび、立ち上がれないように思われた。 救世主があらわれた。 「お嬢さん、どうかした?」 近くで自転車のブレーキがきしり、黒靴に、紺色のズボンが目にとびこんできた。 するや、 あたしの膝は、ひとりでにシャンと伸び、立ち上がることができた。 「あら、べっぴんさん!」 あたしの顔を見て、警官は、大げさにのけぞった。 水をいれた風船みたいな腹が、タプンとゆれる。