「いらない」 あたしは、はねつけてから、しまった! と舌さきを噛んだ。 ナカガワの金だった…… 「なら、いいけどさ。おまえが金持ってきたときは、正直、あせったよ」 「へえ、そういうふうには見えなかったけど」 「あたりまえだろ。人前でかっこつけなくて、どこでかっこつけるんだよ」 「その指輪、手相占いの得意な、あの女にでもくれてやれば?」 「やいてんの?」 「べつに。性格悪そうで、お似あいだよ」