ゴウダはそれきり、あたしにも、金にも興味がうせたらしく、頬づえをついて、夏をどう過ごしたのか、女子と世間話をはじめた。 女子は、海でひんぱんにナンパされたこと。 男たちが、きっかけを作ろうとしてとった、おかしな行動を語ってきかせた。 あたしは、教室をでしな、がまんしきれずひと目だけ、と振り返った。 女子の、きれいに巻かれた長い髪を、ゴウダが手首にそわせて、もてあそんでいた。 あたしは、悲鳴をころして、おや指の関節をつよく噛んだ。 夏風邪にやられたように、背すじに悪寒がした。