夏休みあけ、二学期。 初日のあさ。 ゴウダの切った、借金返済の期限。 あたしは、蝉しぐれをぐっしょり浴びて、寮の門をでた。 ふいに呼ばれた。 男の声。 強い日射しをさえぎり、あたりをさがす。 男がひとり、影を黒々と落として、塀によりかかっていた。 明白にもかかわらず、あたしは、名前をたずねずには、おられなかった。