「こんな人でもピンクラビッツのデザイナーだし、そのデザイナーが玲奈ちゃんのために作った服だから、やっぱり玲奈ちゃんに着てもらいたいの。
急になことになって戸惑わせてしまうけれど、私達スタッフを信じて任せてもらえないかしら」
これは、モデルをしてってことなんだ。
あのオーディションで受かるなんて考えていなかったし、今日だって粗品に釣られて来ただけだったのに……
こんなことになるなんて考えていなかった。
考えこんでいるあたしが迷っていると思ったのか、さやさんは眉尻を下げて困った顔をしている。
「本当にあたしでいいんでしょうか?」
「もちろんよ。みんな玲奈ちゃんの為に作った服よ。着たい服があったら言って」
いつの間にか近づいてきていたミカさんに、がっしりと手を取られる。さらには美人スマイルまでお見舞いされる。
「あたしの女神。デザイナーのなかには自分の女神がいて、その人物からインスピレーションを受けて服を作るという話を聞いたことはあったの。
まさか自分がそんなことになるなんて想像すらしなかったわ」



