「そうね。優奈はプライドが高いから、なかなか素直になれないのよ。その点、玲奈はそういうの全くないでしょう? 」

「ないよ。あたしのせいで、おねーちゃんに迷惑かけちゃうことなんて、しょっちゅうあるから、あたしがもっと気をつけなくちゃいけないのに……」

 
 優しくおばあちゃんが髪を撫でてくれる。


「相手のことを思ってしていることでも、すれ違ってしまうことはあるけれど、それでもそばに居ればいつか仲直りのチャンスはあるものよ」

「……うん。頑張ってみる」


 あたしがモデルになったことでおねーちゃんを傷つけてしまったけれど、モデルでもモデルじゃなくても、あたしはおねーちゃんの妹で、いつも一番の味方でいたい。

 麻酔で眠っているおじいちゃんは胸に包帯を巻かれていたけれど、呼吸もしっかりしていたし、顔色も良くてすぐに起きて「庭に行こう」と誘ってくれるみたいだった。

 おねーちゃんと仲直りして、またおじいちゃんに写真を撮ってもらうんだ。新しいおじいちゃんのカメラでもいいし、あたしの貰ったカメラでもいい。

 またみんなで笑って写真を撮るんだ。