「さあ、さくさく行くわよ」

そう言いながらバックからバサバサと雑誌を取り出した。なにが始まったのか目を白黒させていると、履歴書の束とペンを突き出された。

「それに必要事項を書き込んでおいて。これから片っ端から応募していくから。モデルはピンクラビッツとの専属契約だけだったかしら」

「そうです。ピンクラビッツと契約している事務所のモデルになってます、一応」

それまで受けまくっていたオーディションは落ちまくっていて、やっと拾って貰ったのかピンクラビッツだった。

この人があたしに魔法をかけてくれたから、モデルになれた。その恩人の言うことは間違ってないはず。

「わかりました。書いて書いて書きまくります」

「他にもいろいろやってもらうことあるから。モデルのBook はピンクラビッツのをカメラマンに頼んでおくから。それからきちんと事務所にプロモーションを頼みましょう。学生だからセーブしてたのもピンクラビッツがあったからよ」