「お主は、それで良いのだな…?…ここに、残るのだな…?」
『はい、不知火様のお傍で仕えた事…誇りに思っています』
「…分かった、達者でな」
『不知火様こそ、お達者で…』
私の傍までひらひらと飛んで来て、差し出した人差し指に止まった。
そして、桜の元へ戻っていった。
神の世に戻ると、報告を済ませてから部屋に戻った。
…1人の空間はこんなにも寂しかったのか。
そんな事を思い出していた。
次の日、時雨…大蛇の元に行くと傷付けられていた。
いや…殺されかけていた。
また、大事な人が傍から居なくなるなんて、もう、耐えれない…。
そう思うと、恐怖と怒りでその神達の元に走った。
「てめぇら…死の炎に包まれて逝け!!」
初めて、神達を殺すな…。
そんな事を思いつつも容赦なく殺していく。
辺りは神達の血と私の炎が散っていた。
その中、大蛇は私の傍でぐったりしている。
……もう少し、早く来ていれば。
その時、初めて私は後悔した。
「不知火」
「っ!…月夜見、様…」
「お主は、この世の掟を破った」
「…仕方ないじゃないか…こ奴等は我の癇に障ったのだからな」
「だからといって、掟を破って良い理由になるのか」


