「……これが、攘夷だって?ふざけんじゃねぇ!
火付けは天下の大罪だろうが!!」

「火雨、落ち着けよ!」

「うるせぇ!芹沢さん、降りて来いっ!!」

目を紅くさせて、芹沢さんを思いっきり睨む。

「火雨、お前……俺に刃向かうのか?」

芹沢さんは屋根の上から、見下ろして私を睨みつける。

「当たり前だ……さっさと降りて来い……」

殺気を放つと、芹沢さんは鼻で笑った後

「ならば、此処に来い」

と言った。

「あぁ……行ってやらぁ……!」

一回飛んで、屋根の上まで行く。
私の長い髪が靡く。

「で?何か用があるのか?」
「あぁ……今すぐに火を放つのを止めろ」
「ふんっ……お前如きが俺に指図するな!!」

鉄扇を腕で受け止めた後、蹴り飛ばす。

「黙れ……逆にてめぇ如きが俺に指図するな……!」

睨みながら、殺気を放つ。

「火雨!」
「時雨は黙っててくれ!!……俺は芹沢さんを許す訳にはいかない!!」
「だからってあの姿になるんじゃねぇ!」

正気を戻し、私は攻撃するのをやめた。
あの姿には二度となりたくなかった、のに…。