火雨side

今日の夕方に何かが起こる。
そんな気はしていた。
だけど、あの人が直接関わってるなんで思ってなかった。

…これだから、人間は嫌いだ。

「芹沢ァァァァァ!!!今すぐに降りて来いっ!!!!」

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ー昼ー

「なぁなぁ、火雨」
「ん?」
「今日はあの方に報告するのお前だろ?」
「うん」
「今日は深夜位に行けよ」
「了解」

私は何も聞かなかった。
いや、聞けなかった。
私も時雨も、今日の夕方に何かが起こる事を感じていたからだ。

「……何も起こらなかったら良いんだが……」
「……俺は無理だと思うよ」
「……私もそう思うけどね」

だから、何も起こらないように祈ってたんだけどな。

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ー夕方ー

広間で幹部達と集まっていたら、斎藤さんが慌てて入って来た。

「土方さん!」
「どうした、斎藤」
「大変です、芹沢さん達が絹問屋の大和屋を焼き討ちしました!」
「なんだと!?」
「どういう事だ!」