俺は気づいたら女に声をかけていた



ありえねぇ 俺が女に声をかけるなんて






嫌いなはずなのに...





でも反応がない 目は瞑っているが


起きていることはわかってる


もう一度 声をかけると ようやく

目を開けた のに...

無言で立ち去ろうとした


思わず腕をつかんだ

女は冷たくでもどこか震えた声

で離してと言った



名前を聞いても答えず 腕を振り払って
屋上から出ていった