ふぅ〜 お風呂から上がってベッドに

横になる



家に向かっているとき あたしたちの間に


全然 会話はなく ずっと無言だった。



それでも気まずいわけでもなく


あたしぼーっと考えながら歩いていた。



繋がれた手 とても温かい


手だけじゃない そこから

トクン トクン


広がってあたしの心も温かくなった気がした。



家に着いて お礼を言って 中に入ろうと


すると 紘也はポケットに入っていた


あたしのケータイを勝手にとると



カチカチいじってあたしの手にのせた。



「それ俺の番号
なんかあったら連絡してこい。」


「絶対一人で泣くなよ
泣いていいのは俺の胸の中だけだ」


そう言って

チュッ 紘也の顔が近づいてきて


あたしの額にキスして じゃーな と頭


ポンポンして来た道を戻っていった。