はつ恋かた思い



大好きななごに会えるからかな…。なんだか落ち着かない……。


目を閉じると、来笑の言葉が響いた。


『「綻!笑え! あんたの名前は『笑顔になる』って意味でしょ!? そんな顔してんな! 綻が笑わないと、あたしまで笑えないじゃん!」』


―――そうだね。


あたしは笑ってるって決めたんだもんね。


どんなことがあっても、なごの前でも笑ってるね。


そう思いながらあたしは少しオシャレな服を選んだ。


――しばらくすると部屋のドアがノックされた。


お母さんかな?


そう思ってドアを押し開けようとした時。


ガチャリと開いたドアに、あたしはわっ!と前のめりに倒れそうになった。


「おっ、と…、っぶね…。」


その声にドキッとした。


顔を上げると目が合った。 そして、ふわっと微笑む、なご。


「ご、ごめんっ…!」


今の状況を一瞬で理解したあたしは、勢いよく離れた。


だけどなごは、あたしの気持ちなんて分かってなくて。


「綻、なんか今日、可愛い…?」


なんて言ってくる。


その言葉一つであたしは息苦しくなるって言うのに…。 無責任だ、バカ……。