「そっか……。あたしは綻じゃないから、何も言わない、言えない。でも、何かあるなら言って。」


そう言って力強い視線を向けてくる。


来笑は、本当になんでも解ってるんだね…。


あたしの事も、あの人の事も。


泣きそうなあたしに来笑は少し怒り気味に言った。


「綻!笑え! あんたの名前は『笑顔になる』って意味でしょ!? そんな顔してんな! 綻が笑わないと、あたしまで笑えないじゃん!」


場所なんて来笑にかかれば関係ない。 どこにいたって来笑は来笑だ。


こんなどうしようもないあたしに堂々と怒ってくれる。 これじゃあダメだって、気付かせてくれる。


「…うん、そうだよね。 笑おっ!」


そう言って笑顔を見せたあたしの頭をクシャクシャと撫でてくれる来笑に、心から感謝してるよ。


あの人と同じくらい好き。


でも、好きの意味が違うから、あの人以上に好きかもしれないね。


ねぇ、来笑。あたし、笑うよ。