フテキな片想い



「うん、もうちょっとだけ頑張るわ。最近、微熱続きで、体がダルいから、早く寝なきゃ。その前に、玲央にホットレモネード作って貰おうかと思って」


「あんまり無理しないで下さい。晴美さん、働き過ぎだって、お兄が嘆いてました」


「そう?」と晴美さんは、嬉しそうにはにかんだ。


その表情は、美雨に少し似ている気がする。


「全く、美雨は私の方がお姉さんなんて言ってるけど、この家の中で一番大人なのは、真央くんね。無理はしないようにするわ。お友達も、ゆっくりしてってね。じゃあ、二人共、おやすみなさい」


階段を降りると、晴美さんは手を降りながら、お兄のいるリビングへ入って行った。


隣に立つ星夜がぺこりとお辞儀をする。




「美雨ちゃんっていい子だね」


シャワーを浴び、俺のスウェットを着た星夜が、ベッドの足元に置かれている一人掛けの椅子に腰を下ろした。


この家に引っ越す事が決まって、自分の部屋用に、何か家具を買おうとお兄と行ったIKEAで購入した椅子だ。