フテキな片想い



「真央は何のアイスがいい?」


玄関でサンダルをつっかけながら、美雨は訊ねる。


「お前、その恰好で出掛けるのか?」


「え?何で?近所だし、別に知り合いに会う訳でもないし。アイス買ったらすぐ帰って来るし」


俺の知り合いがバイトしてるんだってば!と声を張りたい所を、ぐっと噛みしめた。


頭から足元まで、美雨に視線を寄越す。


モコモコしたうさ耳のついたパーカー、短パン、足のむくみを取るという謎のニーハイ。


見ようによっては、エロい。


変態が徘徊してたら、恰好の獲物にならないだろうか?草食動物のウサギだけに。


しかも、星夜があまりにも美雨を見たいとしつこいから、写メを見せたばかりだった。


「君が美雨ちゃん?僕、真央の友達の遠野星夜って言います。ねぇねぇ、実はさ、真央ってさ、美雨ちゃんのこと___」


___このパターンは完全にダメなやつだ。


星夜は美雨の顔を知っている。しかも、気さくな性格だから、間違いなく、話掛けるだろう。