「え?ダメ?」
「真央の事だから、うるせいとか言って来そう。でも、一人で観るのも怖いしなー」と美雨はDVDのジャケットを見つめながら、自問自答する。
何となく、頭の中に美雨と俺が二人で映画を観てる映像が浮かぶ。
「キャー」と叫びながら、俺の腕に捕まる美雨。
「何だよ、こんなのが怖ぇの?ガキだな」っておちょくりつつ、「仕方ねぇな」と思う俺。
怯える美雨の背中をよしよしと宥めてみたり?悪くないシチュエーション。
そこまで考えて、はっと我に返り、「何を想像してるんだ?俺、キモッ!」と寒気がした。
空になった皿を重ね、お兄のいるシンクに持って行く。
「真央もミルクティー飲む?」
問いに頷き、美雨の隣の席に座り、美雨の手からDVDを奪った。
「グロそう。美雨、夜中に一人でトイレ行けなくなるんじゃねぇの?」

